ヌード

少女は風呂上り なのか
水分を含んだ髪が
少しだけ
艶っぽい
裸という服を纏い
すべてを
曝け出す ような
目線 ぼくを射抜く

体中の産毛が
逆立ち
それはこの空間で
(共鳴)

昔魚だったときの記憶と
今人間になった瞬間とが
彼女の中で渦を巻き
この特別な場所から
生臭さは もう なくなり
(つつある)

頭の片隅でしてはいけない
と思いながら また別の部分 
で少女を汚していく
気が付けばそこは
井戸であった

かすかな光さへも
射してはこない
この場所は
案外明るかった
(水が滴っている)

少女は
裸である ということの
意味を知らず
(これからも知らずに)
見られるということで
怯えている

ぼくは ただ
優しい観察者(芸術家)
の まま
水が枯れる までは